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AIで築40年のマンションの課題を解決!?大学生の妄想アイデアがすごい!

今回は、東工大、専修大、大妻女子大の3大学から4名が集まり「マンションの課題をAIで解決」をテーマに、斬新なアイディアを交換しました。一体どんな案が出るのか楽しみです!
 
※本記事は、2018年にマンション・ラボに掲載したものを、一部編集して再掲載するものです。


個性豊かなメンバーを紹介

まずは今回参加してくれたメンバーを紹介しましょう。

ひらりん(平野 大樹 東工大3年)……数学と電気の勉強をする傍ら、東工大レゴ同好会で活動。
他大学の同好会や、大人のためのレゴグループなどとの交流も楽しんでいる。
ノリ(金 範植 東工大大学院1年)……地球惑星科学コースで世界中の石の研究を行う。
東工大レゴサークルで前年度まで部長を務め、全国のサークルの取りまとめを行っていた。
コウタ(後藤 幸汰 専修大3年)……オーダーメイドスーツの会社でインターン中。
スノボとバスケのサークルに所属するオシャレ&アクティブ青年で、K-POPが大好き。
なすあや(那須野 純花 大妻女子大3年)……高校生のときに自分で立ち上げた武蔵小杉のゴミ拾いグループで活動するほか、町おこし活動に積極的に参加。地元・川崎をこよなく愛している。
大学生4人による妄想交換のファシリテーターを務めるのは猪股有佐さん。昼間は不動産系の会社でマンションのリサーチャーの仕事をこなし、夜は吉祥寺で銭湯を運営するというパラレルワーカー。学生時代からマンションコミュニティの研究や銭湯を中心としたまちづくりの活動を熱心に続けていて、それがそのままライフワークになっているという、パワフルな女性です。
またこの様子を、イラストを使ってビジュアルで記録する『グラフィックレコーディング』という作業を手がけるのは石井麗子さん。本職は看護師さんですが「昔から自然とメモをイラストで
とっていた」という特技を生かして、この分野でも活躍しています。

MISSION:築40年のマンションをAIで救え!

東京に実在する、5階建て築40年のマンション。ここには以下のようなさまざまな問題が山積しています。

1. 住民の平均年齢が70歳。
2. エレベーターなし。高齢者は日常生活に苦労している。
3. スーパーなどは丘の下にあり、買い物は車でないと不便。
4. 共用の集会所はタタミ敷。あまり活用されていない。
5. 古くから住む住人と新しい住民との交流があまりない。
このような課題を解決するために、AIをどのように活用できるでしょうか?個々にアイディアを出し、発表します。

発表の表現方法は自由。4人は机に並んだカラフルなカラーペンを駆使して
文字やイラスト、概念図を描きながらアタマを整理していきます。

いよいよ発表へ

では、それぞれが妄想した課題解決のアイデアをご紹介していきましょう。

ひらりん

■AIにより天候の変化を予測し、必要に応じてベランダに雨よけの屋根が自動で出てくる設備の設置
■ネット映画配信サービスの視聴履歴から嗜好が近い家族をマッチングし、集会所で世代を超えた映画上映会の開催
■高齢者世帯が買い物や病院へ行くスケジュールをAIが自動調整し、若い世代の住民の車に相乗りできるシステムの導入


など、このマンションで不便な生活をしている高齢者向けのアイディアを中心に披露してくれました。

コウタ

■新規住民と高齢の住民をつなぐ、テレビ電話、VR等の情報ツールの整備
■AIによる自動分別機能つきゴミ集積所設置と、ドローンによるゴミの回収
■冷蔵庫にAIを搭載し、高齢者世帯で不足している食材を把握、若い住民世帯が自分の買い物のついでに購入する情報システムの構築
■プロジェクションマッピングやVRで昔の遊びをタタミの集会所に再現する、子どもと高齢者が一緒に楽しめるイベントの開催
■高齢者世帯にセンサーを取り付け、6時間以上動きのない場合に外部に知らせる見守りシステムの設置

を発表しました。ひらりんは割と実現可能に近い、実用的な案を発想したのに対し、コウタは「それができたらノーベル賞級だね!」と周囲から声が出るような斬新なものもあり、その点においても二人の個性が表れていました。

なすあや
彼女は、このマンションに潜在化する問題として「世代間のギャップ」「思いやりの気持ち(マナー)の欠如」「『困っている』と声を上げることができない雰囲気」「個人の孤立」という4つのポイントを挙げました。

「個人の問題を(共有せず)、個人の問題のままにしておくのが問題」と熱弁。それを解決する方法として、
■AIを取り入れたCafeスペースの開設
を提案しました。「若い世帯、高齢者世帯、子育て世帯……など、いろいろな環境の人たちが気軽に集まって、自分の悩みや課題を交換し合える場をまず作ること。それをマンション内で円滑に共有するためにAIを使えばいいんじゃないかな」と話し、「壁やドアで仕切られていても、同じマンションで暮らす者同士。家族のような感覚がもてたらいい」という望みを披露してくれました。

ノリ
「築40年の古いマンション」「高齢者が多い住民」などを考慮すると、建物自体に複雑なAIシステムを設置するよりも、スマートフォンなどのハンディな端末を使った技術が現実的と分析。それを考慮し、
■ AIを使ったコミュニケーションツールの構築
を提案してくれました。

「難しい機械を導入するよりも、住民同士の交流を促すシンプルなコミュニケーションツールに絞った方がいい。人と人との間にAIが入って、お互いをつなげるような仕組みを作ってはどうでしょうか」と述べました。

“4人4様” のアイディアが飛び出した今回のミッション。4人の考えに共通していたのは、世代間など住民同士のギャップを埋めるツールとして「AIを活用しよう」という方向性でした。なすあやは「昔のように近所同士でしょう油を貸し借りするような、気軽な関係がなくなってしまった」という現実を危惧していました。マンションの住みやすさを継続していくには、お互いの問題を共有し、マンション住民同士が家族のように一緒に解決に向けて努力していく、その一助にAIを活用するのがよい、ということですね。

4人の発表を2枚の絵にまとめたグラフィックレコーディング。
そのときの雰囲気が目に浮かぶような臨場感!

なお、「タワーマンションをAIでもっと快適に」というテーマについても2人1組のグループで話し合っているので、そちらもぜひご覧ください。

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