アーセナルFCの旧スタジアムがマンションに!②「マンションの人気の理由は立地と、元スタジアムという話題性」
※この記事は、2012年に制作したものです。
人気の理由は立地と、元スタジアムという話題性
「ハイバリー・スクエア」の特徴を見ていくにあたり、まずは立地を確認しよう。ロンドンは、東京やニューヨークとならぶ世界的な大都市だが、その範囲をご存じだろうか? 1965年に誕生した「グレーター・ロンドン(大ロンドン)」――ロンドン発祥の地でいまもその中心である「シティ」に、やはり中心部のウェストミンスター地区や周辺に広がる32の区を合わせて誕生した首都圏が現在のロンドンだ。
その面積は1,572km2。820万人ほどの人々が暮らしている。これを東京と比較すると、こちらは23区を合わせた面積621km2、人口900万人弱だから、ロンドンはおよそ2.5倍の地域にほぼ同程度の人々が暮らしているということになる。
「ハイバリー・スクエア」は、地下鉄ピカデリー線のアーセナル駅から徒歩でわずか2~3分。地下鉄を使えば、ロンドン中心部のキングス・クロス駅や、パリなどからのユーロスターと接続するセント・パンクラスへ約7分。ショービジネスなどが盛んな繁華街ピカデリー・サーカスへも15分ほどでアクセスできる。ヒースロー空港へも1本で行ける。
その便利さも「ハイバリー・スクエア」が人気を呼んだ理由のひとつだと、スタジアム・レジデンシャル社のゴラン・シモノヴスキーさんは話す。
シモノヴスキーさん:「『ハイバリー・スクエア』には、全体で725の部屋があります。住んでいる人に、ここを買った理由を聞くと、みなさんがロンドン中心部への便の良さを挙げます。次は、アールデコ風な外観と、歴史的な建造物が醸し出すデザイン性の良さ。さらに、最先端技術をふんだんに使った快適さを挙げますね。もちろん中には、元アーセナルの有名選手が活躍したスタジアムに住みたいといって購入した例もありますよ(笑)」
アーセナルFCは 「ハイバリー・スクエア」の建設に巨額の投資を行ったが、早々にそれを回収し、かえって大きな収益をあげることができたという。
シモノヴスキーさん:「建物全体が完成したのは2010年でした。でも、入居はそれ以前、一番早く着工した南棟ができた時点から始まりました。2009年には予約含めて全室が完売しましたね。周辺の不動産と比べると多少割高だったのですが、それを感じさせない人気物件でした。
ハイバリースクエアの気になる値段は?
部屋の種類は、大きく分けて4つある。ベッドルームの数が1つから3つの3タイプと、ペントハウスの計4つ。ペントハウスは、スタジアムのファザードを利用した東西の棟の最上階にある。基本的に、部屋のグレードはベッドルームの数によって決まる。とはいえ、現在の販売価格は、専有面積などの違いによりずいぶん幅があるという。
シモノヴスキーさん:「第一期の売り出し価格は、25万ポンド(約3,300万円)から150万ポンド(約2億円)と幅がありました。購入された方の中には、投資目的もあったようですが、たしかにその後、ここの価格は上昇しています」
手頃なのは、地下の駐車スペースつき1ベッドルームが42万5,000ポンド(約5,600万円)だという。駐車場なしの1ベッドルームなら32万5,000ポンド(約4,300万円)程度というものもある。アーセナルファンがその栄光の記憶とともに暮らすのならば、決して高くはない買い物なのかもしれない。
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